ふと当時の苦労を思い出したので、記録を頼りに、自分の場合のケースを備忘まで記載しておきたい。
結論としては、家の値段を100としたら、だいたい10%弱ほどの増しの109程度になっている。
なので、10%余分に覚悟しておけば、余程のことがない限りはハミ出すことはないというのが肌感覚だが、以下では、その約10%の内訳についてみてみたい。
仲介手数料(3%程度)
おそらく最大コストがこれ。基本的には家の値段の3%かかる。
※宅地建設取引業法により決まっているもの。
※厳密には、400万円を超える部分は3%だが、それ以下の部分は4%~5%と定められているので、400万円を大きく上回る住宅取引の場合は、3%+6万円となり、実効手数料率は3%を少し上回ることになる。
ローン 金利以外の銀行諸経費(2%)
住宅ローンは、表面的な金利以外にもいろいろな形でコストがかかる。自分の場合保証料が殆どで、これで住宅価格の2%程度かかった。
・事務手数料・・・最近ではこれはかからないところも多い
・保証料・・・多くの銀行では、頭金での一括払いと、金利に上乗せして分割払いすることを選べるが、基本的には、その分追加で借りてでも一括払いした方が得。
・印紙代・・・契約書に添付する印紙代。これも数万円はかかるので、結構馬鹿にならない。
なお、一括払いの場合、繰上返済すると、保証料の一部が返金される。
繰上返済額の1%弱で、ほとんど雀の涙の水準なのでシミュレーション上勘案することは望ましくないが、小遣い・臨時収入のような意味では有益なのかもしれない。
司法書士(0.5%-1.0%)
普通は仲介業者が紹介してくれるはずだが、司法書士に住宅の登記をしてもらう必要がある。
土地や建物の価格に連動した登記費用が定められているので、これもある程度住宅価格に連動する。
司法書士への報酬も含めて、ざっくり住宅価格の0.5%~1%弱程度。
エアコン+カーテン+引越(合計で1%程度)
自分はマンションではなく新築戸建てだったので、エアコンの取付工事を行う必要があった。調べたところ、エアコンの取付工事は、手抜き業者にやられてしまうと結構色々な弊害がありそうなので、コストを払ってでもちゃんとした業者に依頼した方が良いと考え、わざわざそのような業者に来てもらった。
また、当然カーテンも全て購入する必要があったので、都内のとあるカーテン屋に図面を持参し、部屋ごとにカーテンを購入。業者に家まで採寸に来てもらったり、一部にバーティカルブラインドを設置するなどしたので、多少は余分なコストがかかっているのかもしれない。
あとは引越代。最近は人手不足で値段が上がっていると思うが、自分のころはそこまで高いコストではなかった。
エアコンとカーテンと引越代で、ざっくり1%ほど。
火災保険+地震保険(0.3%-0.5%)
10年とか、5年とか、期間によって保険料も変わってくるが、これもイニシャルで数十万円のコストになる。
家の値段にもよるが、0.5%を上回ることはないように思われる。
雑費・その他諸々
その他、諸々の雑費がかかる。金額抜きにして項目だけ列挙すると
- ピアノ調律のやり直し
- 家の表札
- 各種業者への振込手数料
- 前の住居の原状回復費用
- 引越前後の近隣へのあいさつの粗品
- インターネットの初期工事費用
- テレビのアンテナ
- 家具
といったところか。
教訓
ポイントがあるとすると、
- 近時のSaaS的価値観と真逆だが、一括で払えるものは払っておくのがいい。典型的な例としては、テレビは変に通信会社に月額で頼むよりアンテナを立てた方が生涯では安い。
- 家具等で「遊ぶ」経済的余力は残しておいた方がいい。よほどの理性がない限り、家を買ったらほぼ自動的に家具にこだわりたくなってしまう。ソファーとかテーブルとか。そういうことまで含めて考えておいた方が、新居生活の満足度は高まるかもしれない。
- 家具はできるだけ引っ越してから買うとよい。住んでみないと、合う・合わないの微妙な感覚は出てこない。引っ越す前にイメージだけで買ってしまうと、色またはサイズがどうしてもずれがち。
- 加湿器・・・最近の戸建ては気密・断熱性が高いからか、結構乾燥する。加湿器なんて病院の待合室のアイテムくらいに思っていたが、今は必需品。
- イスの脚のカバー・・・フローリングで、しかも無垢にしてしまったので、イスがギギーっとこすれると気が狂いそうになりがち。